南山大学 レーモンド・リノベーション・プロジェクト
南山大学キャンパス(1964年創建)はアントニン・レーモンドが「自然を基本として」をコンセプトにマスタープランまで手掛けた近代建築の名作です。南山大学では2017年度に「レーモンド・リノベーション・プロジェクト」を立ち上げました。レーモンドの名を冠することで大学内外の人々に改めて彼の偉業を再認識してもらうとともに、その価値を伝えることを意図しています。
私たちは2017年のキャンパス統合に伴う新棟建設から、レーモンド建築群の保存活用を含むキャンパス全体の総合的な改修まで、一貫して携わりました。創建から50年かけて醸成された南山大学の風景を受け継ぎ、さらに50年後へ引き継ぐことをコンセプトとしました。
南山大学のレーモンド建築の多くは創建時のまま残されており、この建築群の持つオーセンティシティ(真正性)を大切に、「生きている文化遺産」として活用し続けることにしました。
レーモンド建築の保存活用においては、保存、保全、活用のランクを部位別に慎重に定め、モックアップや3D測量による施工検討を進めました。
レーモンドの設計意図を読み取りながら現代の素材や技術を適切に導入し、空間の骨格となる柱、梁、庇やルーバーを保存しました。次世代に記憶を引き継ぐ「保存」と、機能を向上させる「活用」のバランスの取れたキャンパス空間をつくっています。
また新築と改修を含む延べ約37,000㎡のキャンパスプログラムの再編を行いました。レーモンドのマスタープランは、今なお現代的な要求にも応えるものであり、メインストリートを軸に連鎖する建築・広場・緑がつくる心地よい交流空間を次世代に引き継ぐことができたと考えています。
私たちは2017年のキャンパス統合に伴う新棟建設から、レーモンド建築群の保存活用を含むキャンパス全体の総合的な改修まで、一貫して携わりました。創建から50年かけて醸成された南山大学の風景を受け継ぎ、さらに50年後へ引き継ぐことをコンセプトとしました。
南山大学のレーモンド建築の多くは創建時のまま残されており、この建築群の持つオーセンティシティ(真正性)を大切に、「生きている文化遺産」として活用し続けることにしました。
レーモンド建築の保存活用においては、保存、保全、活用のランクを部位別に慎重に定め、モックアップや3D測量による施工検討を進めました。
レーモンドの設計意図を読み取りながら現代の素材や技術を適切に導入し、空間の骨格となる柱、梁、庇やルーバーを保存しました。次世代に記憶を引き継ぐ「保存」と、機能を向上させる「活用」のバランスの取れたキャンパス空間をつくっています。
また新築と改修を含む延べ約37,000㎡のキャンパスプログラムの再編を行いました。レーモンドのマスタープランは、今なお現代的な要求にも応えるものであり、メインストリートを軸に連鎖する建築・広場・緑がつくる心地よい交流空間を次世代に引き継ぐことができたと考えています。
プロジェクト 概要
名称
|
南山大学 レーモンド・リノベーション・プロジェクト |
---|---|
建築主 |
学校法人 南山学園 南山大学 |
所在地 |
愛知県 名古屋市 |
主用途 |
学校(大学) |
竣工 |
2021年5月 |
延床面積 |
21,718.00 ㎡(改修範囲) |
構造 |
RC造 |
階数 |
キャンパス内 全15棟 |
備考 |
基本設計・発注者支援:日本設計 実施設計:大林組 保存活用アドバイザー:田原幸夫 |
写真撮影 |
1,2枚目:滝田フォトアトリエ 滝田良彦 3~5枚目:株式会社 川澄・小林研二写真事務所 |
受賞歴
2021年 第30回BELCA賞ベストリフォーム部門
2020年 第4回インフラメンテナンス大賞文部科学大臣賞
2020年 第54回日本サインデザイン賞
2018年 照明普及賞 東海支部長賞(G30およびG棟)
2020年 第4回インフラメンテナンス大賞文部科学大臣賞
2020年 第54回日本サインデザイン賞
2018年 照明普及賞 東海支部長賞(G30およびG棟)
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