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「FUTURE think++」 近未来型 低層オフィスのコンセプトモデル-1

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EBW [Environment Based Working]

FUTURE think++」の具体的アイデアのうち、郊外のオフィスプロジェクトを題材に近未来型低層オフィスのコンセプトモデルを紹介します。

作業やコミュニケーションの種類によって働く場所を選択するABW [Activity Based Working]と呼ばれているワークスタイルがありますが、このオフィスではこれに加えて心身のコンディションや個々人の感覚によって「環境」を選ぶことができるワークスタイルEBW[Environment Based Working]を提案しています。

自然豊かな立地にある、1フロアのオープンオフィスを十字の吹抜けで4つに分割したボリューム構成のオフィスです。光・風・熱・音などの外的環境を建物外周だけでなく、十字吹抜けのトップライトからも取りこみ、広いワークプレイスにおいても環境の変化を取り込みやすい骨格としています。ワーカーは、一人ひとりの感覚に応じて働く場所をその時間ごとに選び、快適に働くことができます。1日の陽の動きを意識して場所を選び、空調や照明が安定したインテリアで仕事をすることもあれば、窓の近くで外の景色が見える場所を選ぶことも、時にはテラスに出て緑に触れて新鮮な空気を吸うこともできます。外部環境を感じられるワークプレイスは、ワーカーの体内時計を安定させ、ワーカーの免疫力も自然と向上させるに違いありません。

ワークプレイスに多様な環境をつくる

例えば公園を散歩していれば、気温や湿度の時間ごとの変化だけでなく、陽が射し、そよ風が吹き、雲が流れ、と環境は緩やかに変化します。そんな環境の変化に応じて、人は体を動かし、服を変え、汗をかき、個々人の身体や好みに合うように調整して「気持ちよい」と感じる状態を自ら獲得しています。この調整して快適さを獲得する過程そのものが人の心身の健康につながっています。​

ワークプレイスにおいても、公園ほどではなくても、緩やかに環境の違いがあってはどうか。場所によって、温度、明るさ、気流、あるいは音といった複数の環境要素が少しずつ違うだけで、ワークプレイスの中に環境のムラのようなものがうまれます。ワーカーは、自分の体調や好み、あるいは作業内容によって環境を選んで働くことができます。自らが居場所を選んで快適を獲得することは、外部環境で私たちが日々行っている「気持ちよい」と感じることの延長であり、健康な暮らしそのものに近づくのではないでしょうか。​

「多層のセンシング」で環境を可視化して選択する

多様な環境が用意されたワークプレイス内には各種センサーを設置して、温度や明るさ、音、気流、人口密度などの室内環境の多層レイヤーの情報を得ることができます。これらの情報を掛け合わせてスマートフォンで共有すれば、自分が好みの働く場所を判断する材料になります。今日の作業は「明るくて」「静かで」「風がゆっくり流れていて」「人が少ない」「柔らかい椅子」の場所がよいと思えば、ワークプレイス内のそんな場所を見つけてくれ、席を選ぶ、人が動くきっかけを与えてくれることにもなります。​

フリーアドレスの広いワークプレイスで、自分好みの環境を選んで働く。健康な新しい働き方を実現するための建物とワーカーをつなぐこのツールが、ワークプレイス内での快適性とともに感染症対策にもつながります。​

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