Dタワー西新宿

新宿駅から西に約1㎞の場所に建つテナントオフィスと賃貸住宅による超高層複合ビル。
計画地は高層オフィス街と住宅地、更に豊かな緑が拮抗するように入り混じるエリアにあり、この場所の特徴をより顕在化させる建築を目指しました。
実現にあたっては、タワー型建築として初めて免震と打放しコンクリート柱による外殻チューブ構造による構法を採用し、四周に裏表のない揺らぎのある建築ファサードをつくり出すことで周辺環境と調和した固有の表情を創出しています。また屋外空間では、近隣の新宿中央公園の豊かな自然から連なる環境と建築が一体となった広場を設え、誰でも立ち寄れ多目的に利用できる、高層ビル街の中の交流の庭ともいえる環境の整備を行いました。
近年国内の超高層建築の用途の複合化の例が急速に増えていく中で、土地に流れる時間や環境への意識と蓄積された技術の応用によって生み出され、その土地の場所性に関連づきながら成立する、新しい超高層建築を提示しています。