ケーススタディー

環境の変化に対応する – モード変化 –

Task-0 | 私たちの方法   Task-1 | 集まりの複線化   Task-2 | 都市構造の分散化  Task-3 | 空間の順応化  Task-4 | 密閉・密集・密接の防止  Task-5 | 接触の防止   Task-6|免疫力の高める

より激化する環境の変化
「環境・設備設計」の分野では、環境変化の影響を抑えて、安定した室内環境・サービス性能を維持することで、その技術を発展させてきました。​
これらは、「相反するニーズ」である場合が多く、夏期/冬期の気候の変化から、常時/非常時の機能の変化まで、様々な条件が対象となります。​
今回のコロナ禍によって引き起こされた私たちを取り巻く環境の劇的な変化、そして今後も変り続けるであろう変化に柔軟に対応するためには、様々な環境条件や相反するニーズに合わせてシステムや形態を変化させる「モード変化」を取り込んだ設計思想がより重要になると考えています。

環境の変化に順応する知恵と常識の変化
四季を有する我が国は、気候の変化に対応し自然の力を生かしたパッシブデザインの知恵を集積してきました。代表的な考え方が「開く建築」と「閉じる建築」です。自然換気など、自然の力を取り入れる「開く建築」が、with Covid-19という新しい環境の変化での三密を避ける状況下では、さらに重要さを増してくるように思えます。​
これまでは「外部との接触面積をできる限り小さくする閉じる建築」が省エネの基本でした。しかしwith Covid-19という三密を避ける状況下では、自然換気など自然の力を取り入れる「開く建築」が、さら重要さを増してくるように思えます。 

モード変化に配慮したアプローチの分類
こうした「ニーズ」の変化に対応するためには、「モード変化」の視点に立ったアプローチが重要です。​
モード変化の代表的な手法を整理すると、①バランス型、②兼用切替型、③モード可変型辺りに分類できます。①のバランス型や②の切替型は、2つ程度の異なる機能を組み合わせ、切り替えるので、そのバランスが重要になります。③のモード可変型は、さらに複数の条件(モード)に対応できるようにシステムを変化させる考え方で、ダブルスキンや自然換気システムの運用の最適化に使われています。​

新しいモード、withやNew Normal
そしてNextへの備え​
私たちを取り巻く環境の変化は、季節変化のように周期的であらかじめ想定できるもの、地震や台風の様に、突発的に発生するものが、ほとんどでした。​
今回のコロナ禍では、withやNew Normalといった、「共存」しなければならない、さらには、予見できない全く違うタイプの「Next」への対処も視野に入れなければならないという難しい課題です。​
こうした新しいモードを踏まえた「空間の順応化」を考え、知恵を深めることが重要と言えるでしょう。