ケーススタディー

think with COVID-19 | コロナと向き合う私たちの姿勢​

来るべき未知への備えをデザインする​​
2020年5月25日の緊急事態宣言解除から1か月以上が経過しました。しかし私たちは未だに新型コロナウィルス感染症(COVID-19)について、それほど多くを知りません。​
今、ビフォーとアフターの間にいる私たちが学んでいる一番の教訓は、未知のものと共に生きる方法であり、社会機能の維持には予測困難な脅威に対する備えが必要だという事実ではないでしょうか。​
治療薬、ワクチン等の医療的対処の確立は、この事態を乗り越える大切な要素です。しかし私たちの生活が、再び生き生きとしたものに戻るためには「次に来る未知のウィルスへの備えが出来ている」と私たちが感じ、恐れを消すことが不可欠だと思います。
今私たちは、空間デザインのプロフェッショナルとして、生き生きとした生活空間の中にある「来るべき未知への備え」を考え続けたいと思っています。

見えないコロナと空間の関係を見定める​
これまでも「建築や都市が変わる」という沢山の声が上がっています。そして中には、事象を単純化しすぎている様に見える論説も多く見られます。​
例えば「東京一極集中に見る強烈リスク」などはその最たるものでしょう。確かに都市の過密は感染症対策の課題です。しかし緊急事態宣言時の、人口当たりの感染者数の数値が示す様に、地方中核都市や地方都市にも、「備え」が必要であることを忘れる訳にはいきません。​
またテレワークの急速な普及から「オフィス不要論」が語られています。確かに「やればできた」という感覚を多くの方が持っているでしょう。しかし在宅勤務が、チームワークにおいてベストなのか?あるいは自然災害やIT災害への対応としてベストなのか?疑問は後を絶ちません。
私たちに今必要なのは、事象を単純化しキャッチーなフレーズを編み出すことではありません。今だ知見の少ない「コロナと空間の関係」を丹念に研究し続けながら「必要な備え」を見極めることだと思います。​​

共通特性から出発する
ワクチンや治療薬はいつ?感染防止の決定打はいつ?その予測は未だ立ちません。1年なのか4年なのか?その期間次第で、経済構造に与える影響が大きく変わることは容易に想像できます。
私たちが今、着実に思考を進めるためには、この「期間に依存する複数のシナリオ」を念頭に置きながら、そこに共通する特性から検討を始めることです。​

課題と空間スケールの関係を捉える
私たち日本設計は、都市から建築まで、幅広いスケールを扱う、空間デザインのプロフェッショナルです。​
私たちは、この「think with Covid-19 | コロナと共に都市・建築の未来を考える」で、皆さまとの共創の中で日々生まれるアイディアを、共通特性と空間スケールを整理の枠組みとして、考察を進めていきたいと思います。