ケーススタディー

“デザインビルド + オープンブック”による公共事業の新モデル──愛知県国際展⽰場発注者支援業務

従来の公共工事は設計施工分離を原則としてきましたが、近年、設計施工一括方式(デザインビルド方式。以下DB方式)を採用する例が散見されるようになりました。
本プロジェクトにおいても計画予算内の調達と2019年秋の開業を最優先目標とし、そのための手法としてDB方式が方針とされていました。私たちはその発注支援業務を遂行するにあたり、DB方式の単なる適用ではなく、公共事業の本質に立ち返って課題を正しく把握し、解決することに努めました。発注後は、第三者的立場による品質確保及び計画推進支援を実施しました。
さらに、工事費縮減に向けて設計施工者にGMP*1を課したうえで支払いの透明性を確保するため、大規模公共建築事業では国内初となるコストプラスフィー方式*2およびオープンブック方式*3を採用しました。原価低減インセンティブ方式*4の導入により、工事費削減も実現しました。
プロジェクトの初期段階で工事予算と工期が発注者より提示され、その枠組みの中で建物スペックを最大限に獲得するチャレンジングな業務でしたが、国内で4番目の規模を誇る展示場を無事にオープンさせることができました。今後、国際空港直結の立地とその建物スペックを生かし、国内外からの幅広い展示イベントやMICE市場での利活用が期待されます。

関係者相関図

*1  GMP(Guaranteed Maximum Price):最大保証金額
*2  コストプラスフィー方式:工事の実費(コスト)の支出を実費精算とし、これにあらかじめ合意    された報酬(フィー)を加算して支払う方式
*3  オープンブック方式:工事の実費(コスト)の支出を証明する書類を発注者に開示する方式
*4  原価低減インセンティブ方式:実費精算において、工事の実費(コスト)の最終清算額が、あらかじめ定めた基準額を下回った場合、その低減分を発注者と請負者で分け合う方式